昔のソフトの話
Wikipediaを読んでいて、昔のことをふと思い出したので。
今から30年近く前、Windows 3.0とか3.1というのが発売されたのだけど、その当時、Passport Kitとか、Passport Kit2という追加機能パッケージ集のようなものもMicrosoftから発売された。Windows 95や98のときに Plus! というパッケージが発売されていたのを覚えている人もいるかもしれないけど、あれのWindows 3.x版だね。
当時中学生だった自分はソフトにお金をかけられるほど小遣いがなかったので、大抵のソフトはパソコン通信や雑誌付録からフリーソフトやシェアウェアを集めて使っていたんだけど、Windows 3.0の発売時にリリースされたPassport Kit for Windowsには、値段が超安い(たしか5000円しなかったハズ、当時のパッケージソフトとしては格安!)にもかかわらず、かな漢字変換ソフトとして「WXII-Win/Compact」というのが付属してて、これが当時使っていたNECAI(NEC版Windowsの初期装備)よりも使いやすくてとても感動したのを覚えてる。
というのも、MS-DOS時代にTAKERUというソフトの自動販売機でWXPというかな漢字変化ソフト(当時はFEPと言っていた)を1500円くらいで買う機会があって、こいつが辞書が小さくてフロッピーを圧迫しない割にまともな変換をするから、ずっと使い続けてたんだな。それのせいで、WXII-Win/Compactにも特に不自由せず慣れることができたんだと思う。
もちろん、今から考えるとNECAIもWXIIも本当は、たぶんそんなに違いはなくて、インライン変換できないときに画面下部にファンクションキーが出てきちゃうような作りだったわけで。なので、なんとなくWXに親近感を覚えたので使い続けた結果として好きになっただけの感はある。が、それでもWXを使い続けていたのは今でも覚えてる。
先日、自宅のパソコンを買い替えてWindows 10の環境設定をしてたんだけど、初期状態だとMicrosoft IMEが有効になってて、[半角/全角]キーを押すたびに画面の真ん中に「あ」「A」って表示されるんよね。恥ずかしげもなく、堂々とね!
でも、このウンコみたいなIMEのご先祖様が先のWXだと思うと、なんだかとても悲しい気持ちになってしまうのは、たぶん中学生の頃の好きだった感覚が今でも残ってるんだろうなと思うのさ。
【参考資料:ヤフオクから写真を拝借しました】
Microsoft Passport Kit for WindowsはWindows 3.0の頃に発売されたパッケージで、マインスイーパーや追加フォントと一緒にWX2-Win/Compactが付属してた。当時Windows OSはハードウェアベンダからリリースされるものだったので、PC-9800シリーズのユーザはNEC版Windowsを使っていたんだけど、そうすると漢字変換にはNECAIを強制的に使うことになった。そんな中での新たな選択肢として、WX2-Winの存在意義は大きかったと思う。
Windows 3.1の頃になるとPassport Kit2 for Windowsというのが出たんだけど、こちらにはMS IME for Windowsが付属してた。けれども、この時代になるとマイクロソフト自らがWindowsのパッケージ販売を始めていたので、OSについてくるIMEをわざわざ追加で用意する必要もなく。Passport Kitとしての価値は前作よりも低いと感じたよ。